fiorentinax's ブログ

自宅で作った料理や、見た映画の感想、旅行の思い出を記録に残そうと始めたブログ

きのうなに食べた?

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西島秀俊内野聖陽主演。テレビ東京で、途中から見て、Amazonプライムで全話鑑賞。

よしながふみによる日本の料理漫画。2021年に映画化の予定らしい。楽しみだ。

 

いい意味で主演のお二人の印象をガラッと変えた作品。久しぶりにハマったドラマだった。

シュッとした倹約家でしっかり者の弁護士のシロさん(西島さん)と、情が深く、シロさんにベタ惚れの美容師のケンジ(内野さん)のゲイカップルがお互いの考え方の違いや、ゲイのカップルであるがゆえの葛藤などに悩みながら、

同棲を通して、またシロの作る料理を2人でいつも食べながら話すうちに、自然に2人の距離が近くなって信頼が深まっていく、というような話。

 

シロのキャラクターが興味深く、弁護士でありながら仕事は最小限に抑え、二人の老後に備えて1ヶ月の食費を25000円に抑えるため、近所の商店街の良心的なスーパーで買い物して、体のことも考え、健康的なメニューを副菜まで必ず作る。この料理のシーンも非常に丁寧に撮られていて、いくつも参考にしたい料理が出てくる。この番組を見ると、次の日は必ず料理したくなる。シロの美意識は高く、絶対太らないように牛乳は低脂肪、夜には甘いものは食べない。ある日、ケンジがハーゲンダッツのアイスを買ってくると、

シロ 「そんな高いもん、なんで買ってきたんだ?!

ケンジ 「ごめん、シロさん。だって、新しいのが出たんだも〜ん」

シロ 「まぁいい。レシート渡して(ブツブツ)」

太るから夜食べるのは厳禁なのだが、結局2人で風呂上がりにソファーに並んで食べながら、

シロ   「うまい!ケンジ、やっぱりこれ、この値段の価値あるよな、うまいよ」

ケンジ 「でしょー!?」

 

こんな感じのやりとりが各所に出てきて、なんか微笑ましい。ケンジがシロにベタ惚れのようで、実はシロもケンジをとても大切におもっているのがよくわかるところも見ていて心地よい。

友達のゲイカップル、山本耕史磯村勇斗の関係性もかなり面白いし、山本耕史はこんな面白い役もこなされるんだなぁ、という驚きがあった。対照的な2組のカップルの対比で、食生活や、住まいのインテリアの趣味の違いなど、見ていて興味深かった。

シロの料理友達の主婦である田中美沙子が演じた佳代子も非常に好きなキャラクーだ。どーんとしていて、自然体で、さらっとマトをついたことを言う。

 

ケンジ役の内野聖陽、今までドラマの「JIN」での坂本龍馬役くらいしかピンとくるものがなくて印象が薄かったのだが、今回のケンジはすごく良かった。男臭い役者さんなので、最初見た時は「ほんとに内野さんか?!」と思ったが、繊細で大胆な演技、やはり彼だった。

あまりに素晴らしい演技だったので、ずっと

ドラマ中はケンジに感情移入して見ていた。

 

ほんとにこのドラマは登場人物の配役が素晴らしかった。シロさんのちょっと暗い過去がある母親役を、梶美枝子さんがやっておられるが、非常に心に残る。なんか危なっかしくて不安定なところが、自分の母に似ていて印象に残った。

 

映画化か、続編、早く見てみたい。