小さいおうち
山田洋次監督。中島京子さん原作の同名小説の映画化。2年ほど前に見たのだが、テレビでやっていたので改めてゆっくり見てみた。
戦争前から戦争後まで、ある小さな家で起こった出来事が、当時そのうちで女中をしていたトキの手記をもとにふりかえられる。
あるうちの奥さんが夫の知り合いの年下の男性と浮気をして、女中のトキがそれを知ってしまい苦悩する話。話としてはよくある話であまりピンとこなかったが、家の中のなんとなく暗い雰囲気が戦争が背景にあることを思わせる。
この映画で黒木華という女優を初めて見て、いい女優だなと思った。いそうでなかなかいないタイプだ。絶対売れるだろうなと、思ったとおり今やひっぱりだこ。テレビドラマなんかでもよく見るようになったが、この人は安っぽいラブストーリーなんて合わないと思うし、作品を選んで彼女の魅力の活かせる役で活躍してほしい。
吉岡秀隆がこのうちの奥様、松たか子の浮気相手だが、またこの役にはまっていた。この人がよく見せる、言いたいことがあるのにうまく言葉に出せない、もどかしい、どうしたらいいんだ!?みたいな目と表情がいい。