ディパーテッド
マーティン・スコセッシ監督だと見たあとに知った。マーティン・スコセッシらしいドロっとした人間の汚さを見せる描写がなかったのは、リメイクだからだろうか?本元の香港映画「インファナル・アフェア」を見てないのでなんとも言えないが、よく出来たストーリーで、最後までハラハラした。本当はチンピラでもヤクザでもない刑事のディカプリオが潜入捜査のためマフィアの一員になり、ビクビクする気持ちを隠しながらボスのジャック ニコルソンに信用されていく過程が面白かった。「ギルバート・クレイプ」で見てから、「タイタニック」で一気に売れて、ただの2枚目役で終わるのかと思いきや、「ビーチ」みたいな変わった役をやったり、「ジャンゴ」のような汚れ役、いろんな顔をもつ俳優になったな、と思う。
「キャッチ・ミー ・イフ ・ユー ・キャン」の彼が結構好きだが、今回の役はまた違ったテイストの難しい役を繊細に演じていて本当に素晴らしかった。
マット・デイモンも汚職刑事の役を非常に上手く演じており、ディカプリオと互角に渡り合っていた。顔が悪役なので、こういう役は合う。
マーティン・スコセッシはかなり好きな監督だが、「ギャング・オブ・ニューヨーク」がもうひとつ期待はずれで、どうしたのかな?と思っていた。でもやっぱりマフィアもの扱ったらこの監督は面白いなぁ、と改めて思った。