処女の泉
イングマール・ベルイマン監督。
大切に育てた一人娘を羊飼いの兄弟に強姦された挙句殺された父。その羊飼いが一晩暖を宿を求めてやってきたのは、偶然にも娘の両親の家だった。
何も知らない羊飼いは、娘から剥ぎ取った娘の服を母親に売りつけようとする。娘が強姦された様子を見ていた養女からも話を聞いて、事実を知った父が復讐を誓い、羊飼いの兄弟を殺し、勢い余って罪のない羊飼いの末のお父さんまで殺してしまう。
娘の亡骸を森に探しに行くと、亡くなった娘の体の下から何故か水が沸いていた。
その泉のそばで神に赦しをこう父。
この父親が、マックス・フォン・シドー。非常に重厚な演技で感心した。
娘に対して何かと嫉妬している養女の存在もキーポイントになっていて面白かった。
話としては非常に単純なのだが、人間の弱さ、優しさ、嫉妬、欲、悪意、良心、愛、信仰心、色々な心理が描かれていて、衝撃的だった。
ベイルマンはあまり見てないのだが、ビデオワンにわりと作品があったので、見ていきたいと思う。昔、尊敬して、慕っていた人が一番好きな監督はベイルマンだと言っていた。なんとなくわかる気がする。