fiorentinax's ブログ

自宅で作った料理や、見た映画の感想、旅行の思い出を記録に残そうと始めたブログ

見知らぬ乗客

見知らぬ乗客 スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]

久しぶりにヒッチコックが見たくなって、昔深夜のテレビのヒッチコック特集で一度見たきりのこの作品を選んでみた。同じ電車で横に座った男ブルーノがアマチュアテニスプレイヤーのガイに妙に馴れ馴れしく、個人的なことに立ち入ってくる。そして強引に交換殺人を持ちかける。ガイは嫁と不仲で上院議員の娘と恋仲。
ブルーノは自分の父を殺してくれたらきみの嫁を殺そう、と、とんでもないことを言う。なぜガイのこんなプライベートな恋愛事情をブルーノが知ってるのか?その説明も映画中にはでてこない。このプロローグの時点でブルーノの強引さに「えー(笑)!」と思う。知らない人とは話なんてしない、という現代日本の若者が見たら「うそだろ?!」と思うに違いない。でもここで驚いてる暇もなく、ブルーノは勝手にガイの嫁を殺してしまい・・・。
かなり強引なストーリー展開なのだが、このあとも終始ドキドキ、はらはらさせるようにヒッチコックが映像を駆使していて面白かった。殺人現場に遊園地が出てくるのだが、アメリカの良き時代の遊園地がこの映画を面白くしてる要素の一つだと思う。いかがわしいボートの川下りみたいなのや、ぐるぐる回る木馬のメリーゴーランド、いい使い方していた。ライターやめがねの小道具の使い方もわかりやすくて良かった。
やっぱりサスペンスもの撮らせたらヒッチコックは本当に巨匠だ。「サイコ」だけに限らず、色々なヒッチコックの作品があとあとの映画監督に影響を与えていると思う。