fiorentinax's ブログ

自宅で作った料理や、見た映画の感想、旅行の思い出を記録に残そうと始めたブログ

ドラマ 昭和元禄落語心中

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NHKドラマはやはりいいのやるなぁ、と久しぶりに思えた作品。明るく脚色したりせず、ほぼ暗い原作通りに、忠実に作られていて嬉しかった。民放でなくNHKで扱ってもらって良かった。

 

大好きな原作なので、実写になったら誰が菊比呂と助六を演じてくれたら嬉しいか?誰が合うのか?と考えていたこともあったが、良い配役が浮かばなかった。しかし、今回の岡田将生と山崎育三郎には驚かされた。二人とも素晴らしかった。若いのに色気があって、落語家らしい粋さも持っておられる。漫画のキャラクターになりきって難しい落語のシーンもこなし、それが少しも軽い感じがせず、真摯に役を演じているのが伝わってきた。

 

岡田将生は今までわりと色々な役こなせるな、くらいの印象しかなかったのだが、若い菊比呂から8代目八雲を漫画のイメージそのままに演じてくれた。へそ曲がりで気難しく、孤独で、それでいて情が深い落語家。素晴らしい演技だった。八雲には品のある役者じゃないと合わないと思っていたが、岡田さんには品もあるし

なかなか素晴らしい役者だ。菊さんは、まさにはまり役だったと思う。

 

山崎さんに関してはドラマでこの2年くらいの間に2度見ただけだった。どちらかというとエリートな役で。だからどう破天荒な天才落語家、助六を演じるのかすごく興味を持って見始めたのだが。。。なんだか情深い、粋で優しい助六を素敵に演じていた。助六のトレードマークのボサボサクリクリ頭で、縦縞の模様の着物を崩して着る感じがよく似合っていた。岡田さんとの会話の感じも良かったし、「ぼぅ〜」と言って菊比呂に絡んでいく様子が上手くて印象に残る。幽霊になってからの姿も絵になってた。

 

雪の降りだした東京の夜、2人が肩寄せ合って帰っていくシーンは本当に良かった。永久保存して何度も見たい感じだ。

 

与太郎役の竜星涼、今回初めて見た役者だがこの人もいい味を出していたし、一生懸命演じておられた。