fiorentinax's ブログ

自宅で作った料理や、見た映画の感想、旅行の思い出を記録に残そうと始めたブログ

大阪物語

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1957年公開。井原西鶴溝口健二原作。吉村公三郎監督。

溝口監督がクランクインする直前に入院、そのまま亡くなってしまい、吉村監督がメガホンをとったといういわくつきの作品。

 

市川雷蔵さんと香川京子さんの珍しい組み合わせの作品なので観たのだが、主演は二代目 中村鴈治郎さん。極貧の家族4人が、住む家もないところから中村さん演じる父親の地を這うような努力と執念で、大店のお茶屋を築く。

守銭奴となった父親が、好きな男のいる娘の縁談も商売発展のため、自分勝手に決めてくる。全てうまくいくと思いきや…

 

当時売れていた雷蔵さんの名前がクレジットの初めの方にあるが、雷蔵さんというより、これは完全に中村鴈治郎さんのものすごい演技で圧倒されてしまう作品。脇にすごくキラキラした勝新太郎さんや、香川京子さん、浪花千恵子さん、東野英二郎さん、中村珠緒さんなど、名だたる俳優が多数出演されていたが、あとで頭に残ったのはダントツで雁次郎さんだった。

 

教訓として、人間は金の亡者になってはいけないな、一番大切なものは何かを考えて生きないと、と思った。バカみたいな感想だが、そう思った。