ローマ法王の休日
イタリア語の先生が面白いよ、と言われてAmazonプライムにあったので見てみた。
監督は「息子の部屋」のナンニ・モレッティで、映画にも重要な役で登場している。
ローマ法王が亡くなり、次の法王を決める選挙がヴァチカンで行われることになり、各国の司祭が集まった。みんな「どうか私が選ばれませんように」と心の中で祈っている。
多数決で新法王に選ばれたのはダークホースのメルビル。彼はプレッシャーのあまり、新任の挨拶の前にローマの街に逃げてしまう。
昨年末にローマ法王が来日したニュースを目の当たりにして、立派な振る舞いに感動すらしていたので、フィクションとはいえ、この映画の内容は意外すぎて少々驚いた。でも、実際はローマ法王なんて気が重すぎて内情はこんな感じなのかなぁ、と想像してみたり。
ラストも自分が思ってる感じの終わり方ではなく、終始良い意味で期待を裏切ってくれて、
さすがイタリア映画だなぁ、と思った。まず、冒頭で新法王に決まったメルビルが新法王の挨拶を待ちわびてる信者の市民がいるというのに、逃げてしまうシーンには面食らったが、面白かった。一番好きなシーンだ。
主演の俳優が本当に穏やかで、品の良い老人で素敵だった。どうしても彼の味方について、応援したくなるような人で、素晴らしかった。監督の精神分析医役も良い配役だった。