無邪気な妖精たち
イタリア映画祭2020年のオンライン配信で鑑賞。
事故で急死した夫に愛人がいたことがわかり、探しに行った妻が見つけた愛人は男だった。
アパートに同居するLGBTの人々。彼らは一つの家族のように助け合って楽しく暮らしており、ヒロインの女性も知らないうちにそこに溶け込んでいく。そして夫の愛人だった男性に惹かれていく、男性のほうも…
あり得ない設定のようでいて、案外スッとこの関係性が理解できた。
若い頃異性を好きになってカッと心が燃え上がったり、嫉妬したり、というような感情があった。しかし結局は、男女間の愛とか、家族愛とかとは別に人間愛が究極の愛なのかなぁ、と思ったりした。
人生で出逢う人ってそんな多くないし、もう男も女も年齢も関係なく、この人と関わっていきたい、と思える少ない人とどう関係を築いて行くか、みたいなことが大切なのではないだろうか。も
そんな大層に重い内容ではなかったのだが、案外深いところまで考えさせられた映画だった。
イタリアらしい映画だったように思う。みんなが同居しているアパートの屋上で、10名くらいで一緒に食事する。その中で病気の者をみんなで必死に助け、かばう。家族でなくても、そんな暮らし方もあるのだろう。