fiorentinax's ブログ

自宅で作った料理や、見た映画の感想、旅行の思い出を記録に残そうと始めたブログ

ギター弾きの恋

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この映画を見るのは4回目くらい。大好きな映画だが、今回なぜか一番心に響いた。ギターの音色もこの上なく美しく聴こえた。ショーン・ペンがいつもながらにキュートでセクシーで哀しげで、素敵だ。それは分かっていたが、自分が50歳超えて見てみるとさらに、彼は哀愁の塊みたいな俳優だなと思う。自分の好きな俳優トップ5に間違いなく入る。彼にしかないものがある。小さな目で何かを訴えかけてくる人だ。

 

話は、「フェリーニ」の道を彷彿させる部分もあるが、そこまで暗くはなく、軽快なジャズのテンポに合わせて話は進むので悲劇っぽくは感じないけど、やっぱりこの映画は悲劇だな。ラストのショーン・ペンの演技はすごく気持ちが伝わってきた。最愛の人を自分から手放してしまった無念さがにじみ出ていた。演出も良いが、ショーン・ペンだからさらにうまく行ったと思う。

 

この主演のイギリス人女優、サマンサ・モートン、検索して気がついたが、「ウォーキング・デッド」に恐るべき役柄で出演している。このドラマも大好きで、ずっと見ているが、あまりのイメージの違いと変貌ぶりにまったく気がつかなかった。「あっ、あの俳優がこんな役で?!」というのをみつけて嬉しいことはよくあるが、彼女の場合、かなり衝撃的な変化だった。

 

ウッディ・アレンの作品、いつも余韻が残る。ラストがいつも洒落ていて、監督らしさが出ている。

 

いわゆるいい女、というのとは真逆のタイプの今回のヒロイン、こういうタイプが一番男性の心に後々まで残っていくんだろうなぁ、と思った。サンドイッチを食べている姿が可愛らしかった。音楽もそうだが、女優選びも秀逸なのが、ウッディ・アレンだ。