fiorentinax's ブログ

自宅で作った料理や、見た映画の感想、旅行の思い出を記録に残そうと始めたブログ

三文役者

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新藤兼人監督、脚本。公開当日、竹中直人が大好きで、映画館で鑑賞。なんとなくまた見たくなってAmazonプライムで2度目の鑑賞。

 

殿山泰司さんの伝記映画だが、新藤監督と音羽信子さんがすごく殿山さんのことを、愛すべき役者だと思っておられたのだなぁ、というのが画面上からよく伝わってきた。竹中直人さんが殿山さんの役を演じておられるが、竹中さんもどちらかといえば脇役で光る役者なので、今回は主役で、はじめから終わりまで、殿山さんになり切った演技は見ごたえあった。特に後ろから見た歩き方が殿山さんにそっくりだった。

 

内縁の妻は荻野目慶子さん。本妻もいて、他の女性とも浮気を繰り返すたいちゃん。腹はたつけれど嫌いになれない。決して殿山さんは美男子ではないけど、女性からしたら憎めないタイプなんだろうな。そういう人はいる。

 

昭和の途中まで、映画の出演依頼は携帯電話もFAXもないから自宅への電話なので、役者はひたすら仕事の電話を家で待つ、というエピソードが面白かった。当たり前のことだけど、さぞかし電話のベルがなると期待しただろうなと思う。

京都の喫茶店「フランソア」が映画の中で使われているので、行くといつもこの映画を思い出す。